ドイツが大嫌いになった話
数年前、クリスマス直前頃を目掛けて、ドイツ - スイス周遊の旅行へ行きました。
目的は、本場のクリスマスマーケットと年越しを海外ですることでした。
個人的にドイツはビールが大好きなのと、ドイツ製品(RIMOWAとか)が好きなので
観光・グルメ・ショッピングと心躍りながらだったことを覚えています。
知らない人のためにクリスマスマーケットを説明すると、
クリスマスマーケットは、ドイツやオーストリアの都市の広場でアドベントに行われるイベント。ドイツ圏ではほぼ全ての都市、小都市で行われる。夜が長く天気の悪い冬のドイツの呼び物として定着している。
街全体がクリスマスで盛り上がっていて装飾などもとても綺麗で
出店などもあり、ビールやホットワイン、ソーセージなどが食べられるのです。
手始めに、ローデンブルクへ行きまして、
想定よりも、賑わいはなかったものの、ホットワインとソーセージで
気分を高め、かわいい雑貨なども購入して気分を落ち着かせました。
クリスマス当日までにあと2箇所ほど違う街に行く機会があったため
あまり気にはしていなかったのですが、翌日に訪れたニュルンベルクは
昨日よりも賑わいがなく、どっちかというと、ほぼ片付けている店舗も多く
「あれ・・何かがおかしい」という気分になりました。
「まあ、小さな街だしそんなもんなんだろう」
という具合に自らに言い聞かせて、明日は間違いないと自分を鼓舞しました。
翌日はドイツ屈指の大都市フランクフルトへ行きました。
正直、クリスマスマーケットの期待度が高すぎて、購入したかったものも、もっといいのがフランクフルトにはあるはず・・!ということでスルーしたりもしていました。
フランクフルトへは、ホテルがあるミュンヘンから高速鉄道で3時間ほど。
行きは期待に胸高鳴りながら、ドイツ料理を食べたりしていました。
3時間後、フランクフルトを降り立った私たちは違和感をすぐに察知しました。
「あれ・・・人がいないぞ・・」
人が少ないというより駅周辺に人がいませんでした。
「ははーん、なるほど大広場に人が集まりすぎているのか」
と半ば無理やり自分を納得させて広場の方へ歩き出しました。
あるけどあるけど、人は少なくなり、次第には人が(ほぼ)いなくなりました。
「あれ・・・・これは・・・おかしい(確信)」
手元にある地球の歩き方を見つつ整理していきました。
自分の中で違和感が不安に変わり、すべての期待が崩れ去ろうとしている中
たまたま通りすがったドイツ人(多分)に話を聞いてみることにしました。
私の中では
・テロ的な何かで外に出るな注意報が出た(だとしたら今考えたらマジ危ない)
・フランクフルトのクリスマスマーケットは夜から始まる
などの答えを用意していたのですが、答えは全く違うものでした。
「今日はクリスマス当日だからね!!みんな家で家族と過ごしていてどのお店もやっていないよ!!」
「は?」
ちょうどこの日は12月25日。
クリスマスマーケットはクリスマス当日が盛り上がるだろうということで
スケジューリングしたフランクフルトに行く日。
すべてが間違っていたことに気づくのにそう時間はかかりませんでした。
国全体、いや地球全体がクリスマスに酔いしれる中、
我々は、寒空の下、暖をとろうとレストランも入れず(空いてない)
お土産を買おうとしても入れず(空いてない)
しまいには帰ろうとしても帰れず(めちゃ楽しむつもりで遅くに電車とってた)
フランクフルトを発つ頃には
「もう二度と来るか、クソンククソト!!」
とどこにふつけていいかわからない憤怒を抱きながら、ミュンヘンへと帰りました。
みなさん、クリスマスマーケットへ行く際は
クリスマス前、というか12月上旬ぐらいからかなり盛り上がっているので
余裕を持って、訪れましょう。